フィラリアってどんな病気?症状や予防法について詳しく解説

飼い主の皆さんは毎年愛犬にフィラリア予防を行っていますか?
ワンちゃんを飼っているとよく耳にする「フィラリア」ですが一体どのような病気なのでしょうか。
本記事ではフィラリアの症状や予防法について詳しく解説していきます。

 

フィラリアとは

犬のフィラリアとは、犬が蚊に刺されることにより寄生虫のフィラリアに感染する病気です。
フィラリアは心臓や肺などの重要な臓器に寄生し、重篤な合併症を引き起こす可能性があります。
多く見られる暖かい時期になると特に注意が必要です。

 

フィラリアの症状

犬のフィラリア症は、犬の心臓や血管に寄生する糸状虫(フィラリア)によって引き起こされる病気です。
感染すると、虫が犬の体内で繁殖し、徐々に症状が現れます。以下に、犬のフィラリアの主な症状をいくつか紹介します。

活力の低下

感染した犬は元気がなくなり、運動能力が低下することがよくあります。
普段よりも早く疲れたり、遊びに興味を示さなくなることがあります。

フィラリア症の犬は、心臓や肺に問題が生じるため、咳をし始めることがあります。
最初は軽い咳ですが、病気の進行に伴って悪化し、慢性的な咳になることがあります。

呼吸困難

感染が進行すると、肺や心臓に負担がかかり、呼吸が困難になることがあります。
息が荒くなる、急速な呼吸が見られる、息切れがするなどの症状が現れます。

体重減少・食欲不振

フィラリア感染症は犬の全身に影響を与えるため、体重減少や食欲不振が見られることがあります。

腹部の膨張

心臓に負担がかかると、腹部に水が溜まり、腹部が膨張することがあります。
これは、右心不全と呼ばれる症状で、進行すると重篤な状態になります。

 

フィラリアの予防法

フィラリア予防薬の投与

フィラリア予防薬は、成虫になる前の幼虫を駆除し、感染を防ぐ効果があります。
獣医師の処方に従って、定期的にフィラリア予防薬を投与しましょう。
予防薬には、経口薬(錠剤)、スポットオン(皮膚に塗布するタイプ)、注射剤などがあります。
最適な薬剤や投与方法については、獣医師と相談して決めてください。

年間を通じた予防

フィラリアの感染リスクは季節によって変わりますが、地域や気候によっては年間を通じて感染リスクがある場合もあります。
獣医師と相談し、地域のリスクに応じて年間を通じた予防を検討しましょう。

蚊の駆除と避ける

フィラリアは蚊を介して感染するため、蚊の駆除と避けることが重要です。

犬の居住環境で蚊が発生しないよう、水たまりをなくす、蚊帳や蚊取り線香などを使用して蚊を寄せ付けないようにすることが効果的です。

定期的な健康診断

フィラリア症の早期発見・診断が重要です。犬を定期的に獣医師に診てもらい、フィラリア感染の有無を確認しましょう。
早期発見すれば、早期治療が可能であり、病気の進行を防ぐことができます。

 

フィラリアの治療法

成虫駆除薬の投与

フィラリア症の主な治療法は、成虫駆除薬を投与して寄生虫を駆除することです。
ただし、駆除薬には副作用があるため、獣医師の指示に従い、適切な投与量や治療計画を立てて行うようにしましょう。

対症療法

フィラリア症によって引き起こされる症状(呼吸困難、咳、心不全など)に対して、対症療法を行います。
抗生物質、ステロイド、利尿剤、心臓補助薬などの薬剤が使用されることがあります。

安静にする

フィラリア症の治療中は、犬に過度な運動やストレスを与えないようにしましょう。
安静にしていることで、犬の体力を温存し、治療に専念できます。

栄養管理

犬の栄養状態を良好に保つことが、治療の成功につながります。
適切な量の栄養バランスの良い食事を与え、体調に合わせて調整していきましょう。

 

毎年しっかりとフィラリア予防を行おう

今回お話ししたようにフィラリアは発症してしまうと非常に怖い病気です。しかし、フィラリアは予防することができます。
飼い主さんはしっかりとフィラリア予防について学び、毎年欠かさずに愛犬にフィラリア予防を行っていきましょう。

 

熊本市東区のどうそペットクリニック

熊本市東区のどうそペットクリニックでは、すでに動物と楽しいペットライフを送られている方だけでなく、これから動物と暮らし始めるという方からのご相談も承ります。
「どの犬種・猫種がいいのか?」「動物と暮らすうえで何に注意するべきか?」「暮らし始める前にどんな準備が必要なのか?」といったようなことを、動物の専門家としてアドバイスさせていただきますので、お気軽にご連絡ください。
また動物や種類によってかかりやすい病気というものがあり、もちろん、暮らし始める前から病気になることをイメージするのは難しいと思いますが、事前に知っておくことで将来の病気予防に繋がりますので、必要に応じてそうしたこともアドバイスさせていただきます。

 

 

熊本市の動物病院|どうそペットクリニック

■住所
〒861-8039 熊本県熊本市東区長嶺南4丁目10-1
■TEL
096-285-5755
■アクセス
熊本ICから車で10分
「福祉センターグラウンド前」バス停下車から徒歩1分
■サイト
【公式ホームページ】
https://douso-petclinic.com/

その他のコラム

定期健診に引っかかったら放置は危険!

とある調査によると、数年前と比較すると健康診断を受けさせる飼い主さんが増えています。近年、シニアと言われる年齢のペットは健康診断で病気が見つかるケースが増えており、ワンちゃんは44%、ネコちゃんは47%とほぼ50%に近い数値となっており、平均寿命が14〜15歳と言われている中で、間違いなく健康診断は受けるべきものです。 人間と同じように、ペットも健康診断に引っかかることがあります。今回は、健康診断で引っかかった時に出てく...

ワンちゃんは皮膚病になりやすい!トラブル例を知っておこう!

ワンちゃんは体が毛に覆われている分、皮膚はとても繊細です。繊細であるということは、それだけトラブルが多いということであり、犬種によっては治療や完治そのものが難しいケースがあります。 今回は、ワンちゃんの皮膚病で気をつけるべきことやトラブルの例について解説します。 皮膚に関するトラブル例 ワンちゃんの皮膚は、トラブルによってバリア機能が低下して悪化するという悪循環になることがあります。トリミングや日々の生活で異変が見つ...

猫の癌について知ろう 発症しないためにできる予防法や原因について詳しく解説

飼い主さんは猫の癌についてどれくらい知っていますか?癌は猫の命を奪うこともある非常に怖い病気です。 今回は猫の癌について詳しく解説します。しっかりと猫の癌について知識を付け、早期発見・治療に努めていきましょう。   猫の癌とは? 猫の癌は、細胞が異常に増殖し、組織や器官に悪影響を及ぼす病気です。 癌は、細胞の成長や分裂が制御不能になったときに発生します。猫にも人間と同様に、さまざまな種類の癌が存在します...

狂犬病予防接種が
必要なのはなぜ?

犬の狂犬病予防接種が必要なのはなぜ? 動物からうつる病気のなかでも、特に恐れられているのが「狂犬病」です。 日本で犬を飼っている方なら、ほとんどの方が狂犬病という名前はご存知かと思います。日本では、「狂犬病予防法」が制定されており、年に1回のワクチン接種が義務付けられています。 しかし、なかには「散歩以外は、おうちのなかにいる室内飼いなのだから狂犬病のワクチン接種は必要ないのでは」と思う方もいるかもしれません。 ...

ペットの手術で用いられる麻酔の種類や効果について

麻酔は、手術中のペットの痛みを軽減し、ストレスを最小限に抑えるために非常に重要な役割を果たします。適切な麻酔の使用は、手術の安全性と快適性を高めるだけでなく、回復期間の短縮にもつながります。この記事では、ペットの手術で用いられる麻酔の種類と効果について説明します。   局所麻酔 局所麻酔は、特定の部位に対して痛みを感じなくなるように作用する麻酔です。この種類の麻酔は、手術対象部位の神経に直接働きかけ...

096-285-5755WEB予約