猫がかかりやすい代表的な病気について解説

猫は大切な家族の一員であり、いつまでも健康に長生きしてもらいたいですよね。
しかし、猫は病気になることもあり、さまざまな病気にかかりやすいとされています。
本記事では、猫がかかりやすい代表的な病気について解説し、その症状や原因、予防方法についても説明します。
愛猫との幸せな共同生活を続けるために、猫がかかりやすい代表的な病気についてしっかりと学んでいきましょう。

 

尿路疾患

尿路結石

尿路結石は、猫の尿路内に結石が形成される病気です。症状としては、頻尿、血尿、排尿困難が見られます。
予防策としては、水分摂取を促すことや適切なフード選びが重要です。

猫下部尿路疾患

猫下部尿路疾患は、膀胱や尿道などの下部尿路に関連する病気の総称です。
原因は多岐にわたり、結石、感染症、ストレスなどが関係しています。
症状は尿路結石と類似し、排尿困難や血尿、頻尿が見られます。予防策としては、水分摂取の促進、ストレスの軽減、適切な食事が重要です。

腎臓病

腎臓病は、猫の腎臓が正常に機能しなくなる病気です。原因は、加齢、感染症、遺伝的要素などが挙げられます。
初期症状は目立たず、進行すると食欲不振、嘔吐、体重減少などが現れます。
腎臓病の進行を遅らせるためには、早期発見が重要であり、適切な食事や水分摂取の管理が効果的です。
定期的な健康チェックで腎機能を評価することも大切です。

 

感染症

猫白血病ウイルス(FeLV)

猫白血病ウイルス(FeLV)は、猫の免疫システムに影響を与えるウイルスです。
唾液や鼻水、尿などの体液を介して他の猫に感染します。症状は、白血病や免疫不全、貧血、リンパ腫など多岐にわたります。
猫白血病ウイルスの感染は、ワクチン接種によって予防できますが、100%の予防は期待できません。
猫同士の接触を制限することも感染リスクを下げるために効果的です。

猫免疫不全ウイルス(FIV)

猫免疫不全ウイルス(FIV)は、猫の免疫システムを弱めるウイルスで、ヒトのエイズに類似しています。
主に噛み傷を介して他の猫に感染します。症状は、繰り返す感染症や歯肉炎、体重減少などです。
現在、猫免疫不全ウイルスに対するワクチンは存在しますが、使用には議論があります。
しっかりとメリット・デメリットを確認したうえで接種しましょう。

猫伝染性腹膜炎(FIP)

猫伝染性腹膜炎(FIP)は、猫コロナウイルスが変異して発症する感染症です。
感染経路は、糞便や唾液を介して他の猫に感染します。症状は、発熱、体重減少、腹水貯留などがあります。
猫伝染性腹膜炎の予防にはワクチンがありますが、効果には疑問視する声があります。

 

皮膚病

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、猫の皮膚がアレルギー反応を示す病気です。
原因は、ハウスダストや花粉、ダニなどの環境アレルゲンに対する過敏反応が挙げられます。
症状は、かゆみ、皮膚の赤み、脱毛、皮膚の炎症などがあります。
アトピー性皮膚炎の治療には、原因となるアレルゲンの特定と除去、ステロイドや抗ヒスタミン薬の投与が行われます。

猫の脱毛症

猫の脱毛症は、皮膚の炎症やアレルギー反応、ホルモンの異常などが原因で、猫の毛が抜ける病気です。
症状は、局所的な脱毛や全身的な脱毛が見られます。脱毛症の治療は、原因によって異なり、アレルギー性の場合はアレルゲン除去や抗ヒスタミン薬の投与、ホルモン異常の場合はホルモン補充療法が行われます。

 

今回お話ししたように猫は様々な病気にかかるリスクがあります。
飼い主さんは愛猫の僅かな変化を見逃さないように日頃から注意深く観察しましょう。
飼い主さんの気づきが愛猫の健康を守ることにつながります。

 

 

熊本市東区のどうそペットクリニック

熊本市東区のどうそペットクリニックでは、すでに動物と楽しいペットライフを送られている方だけでなく、これから動物と暮らし始めるという方からのご相談も承ります。
「どの犬種・猫種がいいのか?」「動物と暮らすうえで何に注意するべきか?」「暮らし始める前にどんな準備が必要なのか?」といったようなことを、動物の専門家としてアドバイスさせていただきますので、お気軽にご連絡ください。
また動物や種類によってかかりやすい病気というものがあり、もちろん、暮らし始める前から病気になることをイメージするのは難しいと思いますが、事前に知っておくことで将来の病気予防に繋がりますので、必要に応じてそうしたこともアドバイスさせていただきます。

 

 

熊本市の動物病院|どうそペットクリニック

■住所
〒861-8039 熊本県熊本市東区長嶺南4丁目10-1
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