猫が妊娠!
出産までにやるべきこと

猫が妊娠!出産までにやるべきことや出産時に注意することは?

「おうちの猫ちゃんが妊娠した」「妊娠中の野良猫を保護した」。出産を控えた猫と暮らすことになったとき、飼い主はどんなことに気をつけて過ごし、何を準備しておく必要があるのでしょうか。今回は、猫の妊娠から出産までの注意点をご紹介します。

妊娠期間

猫のメスは生後半年〜10カ月ほど、オスは生後3カ月ごろからはじまり、生後9〜12カ月で本格的な発情期を迎えます。その後、メスは2〜4月、6〜8月をピークに発情するようになり、さらにメスのフェロモンに反応したオスが発情して繁殖期を迎えます。猫は妊娠すると、4〜6週でおなかが大きくなります。飼い主さんが妊娠に気がつくのもこのころ。このほか、乳首がピンク色になったり、乳房が膨らんだり、ときに攻撃的になることも。妊娠50日前後を迎えると、胎動を感じることもあります。もし「妊娠したかも」と思ったら、すぐに動物病院を受診してください。超音波検査やエコー、レントゲンなどで、妊娠の状況を確認し、子猫の頭数などを診断します。

出産

妊娠50〜60日となれば、出産は間近です。猫の出産の目安は体温で、肛門から測った体温が平熱38度台のところ、出産直前には37度台まで下がることが多くあります。出産が近づいてきたら、箱の中にタオルやペットシーツを敷き詰め産箱を用意してあげます。箱は段ボール箱で大丈夫です。猫が横になるのに十分な広さを用意してあげましょう

猫が落ち着かなくなり、うるさくなったり、やたらと毛繕いをはじめたりした場合、陣痛がはじまっているかもしれません。産箱に落ち着き、透明な耐水が排出されたらいよいよ赤ちゃんが産まれてくるとき。母猫が産まれた赤ちゃんが包まれる膜を破り、舐めて呼吸を促すので、きちんと産声を上げるかどうかを確認してください。もし鳴かない場合は、人の手の出番。胎膜をやぶって、頭部を下げタオルで優しくさすってあげましょう。

猫の難産はあまりなく、1頭目が産まれた後も5分〜3時間 ほど空けながら次の赤ちゃんを産んでいきます。一度の妊娠で1〜8頭ほど生まれ、ほとんどの場合、複数頭を妊娠しています。3時間以上いきんでも次の赤ちゃんが生まれてこない場合、何らかのトラブルが起きている可能性も。その場合は、獣医師に連絡し、指示を仰ぐようにしましょう。

ヒトと同じように、妊娠・出産は母猫にとっても大きな負担です。妊娠中はもちろん、分娩後も落ち着いて子育てできる静かな環境を用意してください。

妊娠・出産を望まない場合は、避妊・矯正手術を

前述した通り、猫は一度に複数頭の赤ちゃんを産みます。産まれた子猫を責任持って飼育できたり、きちんと里親を探すことができたりする場合は問題ないです。しかし、妊娠・出産を繰り返すうちに、飼い主も把握できないほど数が増え、飼育崩壊の状態に陥ったケースも。これでは、猫も、飼い主も、幸せにはなれません。猫の妊娠・出産を望まない場合は、動物病院を受診し、必ず避妊・強制手術を行ってください。

 

その他のコラム

ワンちゃんは皮膚病になりやすい!トラブル例を知っておこう!

ワンちゃんは体が毛に覆われている分、皮膚はとても繊細です。繊細であるということは、それだけトラブルが多いということであり、犬種によっては治療や完治そのものが難しいケースがあります。 今回は、ワンちゃんの皮膚病で気をつけるべきことやトラブルの例について解説します。 皮膚に関するトラブル例 ワンちゃんの皮膚は、トラブルによってバリア機能が低下して悪化するという悪循環になることがあります。トリミングや日々の生活で異変が見つ...

ワンちゃんのダイエットはどうする?意識や計画はしっかり立てる!

おねだりされたり、一緒に美味しいものを食べたい…という思いから、ついついおやつをあげすぎたりご飯をあげたりしていませんか?ワンちゃんは私たちと違い、少しの体重増加が大きな影響を及ぼします。逆に、体重減少もやりすぎてしまうと体に負担がかかってしまうのです。 今回は、適切なダイエット法や考え方についてお話したいと思います。 犬は肥満になりがち 大前提として、ワンちゃんは肥満になりやすいと言われています。そのため、生活習慣...

定期健診に引っかかったら放置は危険!

とある調査によると、数年前と比較すると健康診断を受けさせる飼い主さんが増えています。近年、シニアと言われる年齢のペットは健康診断で病気が見つかるケースが増えており、ワンちゃんは44%、ネコちゃんは47%とほぼ50%に近い数値となっており、平均寿命が14〜15歳と言われている中で、間違いなく健康診断は受けるべきものです。 人間と同じように、ペットも健康診断に引っかかることがあります。今回は、健康診断で引っかかった時に出てく...

わんちゃんが骨折したら?

動物の中でも犬は骨折しやすい動物です。 骨折の症状と原因は、私たち人間と同じで高い所から落ちたり、強く体をぶつけてしまう事(交通事故など)で骨は折れてしまいます。また、飼い主さんなどが、わんちゃんを抱きかかえている最中に誤って落ちてしまい骨折してしまう事も少なくありません。 骨折しやすい犬種として挙げられるのがポメラニアンやチワワ、トイプードルなどの小型犬で、落下する際に前足もしくは後ろ足を先に地面に着...

ペットの健康と健康診断の重要性

一般的に、動物は人間の4倍の速度で年を重ねると言われています。つまり、その分「衰え」や思わぬ病気に罹ってしまう可能性も高いということです。 近年、人間同様に「予防」を重視されつつある動物医療ですが、なかなか定期的な健康診断を受けられていない人がいるのが現状です。 今回は、そんな方にこそ受けていただきたい「ペットの健康診断」について解説します。 なぜ健康診断が必要なのか   動物たちは、本能的に痛...

096-285-5755WEB予約